サイズ: 直径 約50mm 重量 約 12,98gm
品位: アルミニウム -
発行枚数: -枚
カタログNo: J.u.F 1588
PCGS鑑定ページ
ドイツ、フランクフルトで1891年5月16日から10月19日まで開催された国際電気技術展のメダルです。
表面には女神が松明(たいまつ)ではなく、電灯のような物を高々と掲げており、背景にフランクフルトの景観が見事に描かれている素晴らしいメダルです。
しかし、このメダルの特筆すべき点は、アルミニウム製というところです。
アルミニウムは当時、溶融塩電解法という電気分解で製造する手法が発見され、18年代後半に工業製品化されました。
そのため、アルミニウムのメダルは電気技術展に持ってこいのメダルだったと思われます。
1891年はアルミニウムが工業化されて間もないため、恐らくまだ技術も未熟だったと想像できますが、フランス、アメリカ、ドイツが開発競争に力を入れるなか、このメダルをみますと極細部まで造詣が描かれ、ドイツの高い技術力を伺うことができます。
今でこそアルミニウムはあらゆる分野に浸透していますが、1800年代までは金属の主役は金や銀であり、それらよりも遥かに軽く薄く強く堅いアルミニウムの登場に世間はきっと驚愕したことでしょう。